「ありがと、ケイタ」 思うままに出てきた言葉。 「なんのこと?」 眼鏡の奥の瞳が一瞬優しく揺れた。 「ううん、なんでもない!何味にしよっかなー」 「ブルーハワイ一択でしょ」 「えー」 なんてたわいもない話。 かき氷の味は何にするのか 練乳はかける派か、かけない派か 少しずつ制覇するつもりが食べたいものを探してる、とか 「あ、マナ」 「ん?うわ、」 奥に進むにつれ人ごみもひどくなり、歩くだけで誰かとぶつかりそうになる。 「危ないし、はぐれたくないから」 そんな言葉と共に繋がれた右手。