そのときは、ハルが助けてくれたんだ


次は、あたしが会いに行ったんだ


初めてだった


ほんとは用があったのはナオだったみたいだけどあたしにあんなに絡んでくれたのも


ナオ、白龍ではないとわかってからもあたしを抱きしめてくれてた


だから、信用できると思った


だから、あのとき‥‥


思わず好きだと言いそうになってしまった


もしあの時ナオが部屋に入ってこなかったらあたしは、カナタに好きだって言ってのかな‥‥


言えてたら、あたしカナタの彼女に‥‥


「って、何考えてんだろ!やめやめ!」


もやもやを振り払うように顔を洗う。


頬を伝う雫が、一つ湯船に落ちて波紋を作った。





もしもなんて、そんなの考えてる時点であたしはカナタを‥‥‥‥