私は奈々都を押しのけてウィッグを机に置いた。

「まぁ、最初は、お前が本当に女だったとは思わなかったけど。」

「そうね・・・」

「だからさぁ、この先ずっと楽だからさぁ、俺の女になれよ。」

 私はそれを聞いて後ろを振り返った。

「奈々都、大丈夫?」

 何よ…。

 ってなんで私こんなに壁に追い詰められているの…