しばらくの沈黙。
「わからない。で?何か用。」
「あ、い……いえ。」
私は、覚えていないなら、しょうがないかなと思い、失礼しようと回れ右して歩いて行こうとした。
「待て。」
低い声が路地裏に響く。
「お前、優日って言ったか?まさか、竜ケ崎に通っている男装女……」
そこまで聞いて、私は走りだした。
 何で‼何で‼しっているの?意味分からない。まさか、銀さんが?
 いや、それはないか。
 でも、どうして。
 疑問が私の体を渦巻く。
 私は、近くにあった、だれでもトイレに入ると男装した。
 この後、奈々都たちと合流しようと思って。 
 私は、着替え終わるとトイレを出て、葵が、男の人を誘うという場所に行った。