【完】3ポイント・ホームラン!~夏空の下、貴方に伝えたい~





















「好き。奏好き」

ずっと好きだった。
こっちを見て欲しかった。

誰かの隣で笑ってるのを見るのは、辛くて苦しくて。


こんな風に、抱きしめられているのが、嘘みたい。



「――俺、やっと分かった。深雪の事が、本当に好きだってさ」


奏に抱きしめられている。

ずっと望んでいた幸せのはず。

なのに私の心の片隅には、ちくちくと棘が残る。

幸せなのに、痛む。


私と奏が結ばれたら、――太一は離れていっちゃうんじゃないかって不安が。


不安が私を襲う。


昨日と今日で、気持ちが変わった奏を、受け止めるのにも複雑なのは本当だ。


恋って苦しい。

伝えた瞬間、幸せに包まれると思っていたのに、後から後から不安の種が襲ってくる。


本当に私は、手に入れられたのかな?

私は今、何を抱きしめているんだろう。