青い表紙の本を手に取り、埃を手で払いのける。誰も読んだ形跡もなく、綺麗なまま色褪せているのがちょっと切ない。
でも良かった。これで間違いない。
ギシっ
「!?」
後ろから奏の体温を感じた。
振りかえるより早く、脚立の上に座っていた私を後ろから抱き締まる。
狭い脚立の上で、後ろから密着されて思わず声を上げそうになるのを、本で隠した。
「奏?」
「わかんね――」
ギュウッと奏の腕に力が籠もる。
「何で、俺、太一と奏が付き合ってるって思うと、全身がチクチクむず痒くなるのか、ずっとずっと訳分からなくて。気持ち悪かったんだ」
「何を……」
笑って誤魔化そうとした途端、体中が心臓のようにドックンドックン波打ち、神経が沸騰しそうなぐらい背中が熱くなる。



