【完】3ポイント・ホームラン!~夏空の下、貴方に伝えたい~





青い表紙の本を手に取り、埃を手で払いのける。誰も読んだ形跡もなく、綺麗なまま色褪せているのがちょっと切ない。

でも良かった。これで間違いない。

ギシっ

「!?」


後ろから奏の体温を感じた。


振りかえるより早く、脚立の上に座っていた私を後ろから抱き締まる。

狭い脚立の上で、後ろから密着されて思わず声を上げそうになるのを、本で隠した。




「奏?」


「わかんね――」

ギュウッと奏の腕に力が籠もる。


「何で、俺、太一と奏が付き合ってるって思うと、全身がチクチクむず痒くなるのか、ずっとずっと訳分からなくて。気持ち悪かったんだ」


「何を……」
笑って誤魔化そうとした途端、体中が心臓のようにドックンドックン波打ち、神経が沸騰しそうなぐらい背中が熱くなる。