【完】3ポイント・ホームラン!~夏空の下、貴方に伝えたい~




「お前、今は誰が好きとか、……聞いても大丈夫?」

「――大丈夫じゃない」


奏との空気がまた段々と重くなっていく。
どんどん、重く、息苦しくなっていく。


「私、ずっと私を見てくれない人に片思いしてるから」

目だけでは、いつも『好き』って思って、伝えてるよ。


もし、奏が。


少しでも、その蟠りを払拭してくれたら、私はどれぐらい可能性があるんだろう。


それとも、奏にも私は『ただの幼馴染』なのかな?

太一の言葉が私の胸を抉って、声を枯れさせる。

気づいて欲しい。けど、怖い。

幼馴染っていう場所さえ無くなってしまいそうで。

「やば、なんか、その、ちょっと待って。今、混乱してるからこれ以上まだ考えられねー」


「うん」

「また、明日から普通にしてて貰っても大丈夫っずかね?」

「なんで敬語なのよ。了解」

いつもと変わらない奏の言葉に何だかとても救われた。