【完】3ポイント・ホームラン!~夏空の下、貴方に伝えたい~




「そ、うかな……」

「うん。それだけだって俺からも奏に言おうか?」


それだけ、か。

私と太一は幼馴染、ただそれだけなんだ。

部活も違うし、高校も違う。

おしゃべりそたり、こうやって相談に乗ってくれるのはただ家が近い幼馴染なだけ。


「――深雪?」


「うん。ありがとう」

表情が上手く作れないけれど、私は今、笑えているのかな?

私の顔を見て苦笑している太一を見えるから、きっと私は上手に笑えなかったんだね。


「私、奏を一方的に怒鳴っちゃったから、ちゃんと説明してくるね」

「そっか」

「上がり込んじゃってごめん。じゃ」

なんだか私と奏は太一とは少し距離があるように感じていたのは、――多分。

太一は私たちの御守役みたいな。
守ってやらなきゃって思ってくれているような。


一歩引いてくれているのは、私のせいなのかもしれない。

「深雪ちゃん!」

靴を履いていたら、バタバタと階段を下りて来る美緒ちゃんに小声で呼びとめられた。

「お兄ちゃん、不器用なだけだから! もっと見てやって」

「へ、あ、うん?」

首を傾げると、美緒ちゃんは焦れたように私の両肩を掴む。