【完】3ポイント・ホームラン!~夏空の下、貴方に伝えたい~



「え? でも、太一が助けてくれた…よね?」



病院には、汚れたユニフォームの太一が一緒にいてくれたのは覚えている。

「深雪を助けたのは、俺じゃないよ」


太一の目が驚くぐらい感情がなくて、びっくりした。


「奏はまだ授賞式が残ってたから俺が車で病院に行くときに交代しただけ」

「え……。じゃあ、何で?」

何で奏は、誤解してるの?

皆も誤解したの?


「俺が奏から無理やり深雪を奪ったから」

思い出せないあの日の自分が悔しい。
取り乱してただ、ただ泣いている自分が。


「だから、奏は俺が深雪を好きだと勘違いして、遠慮して、俺たちが恋人だと思い込んだんだろ?」

「……そうなのかな」


「そう。そうだ。だから奏は遠慮してるだけなら、今からチャンスがあるってことじゃないの?」

「……」


「奏は良い奴だし、深雪は大切な幼馴染だからきっと上手くいくって信じてる」

大切な幼馴染――……。