【完】3ポイント・ホームラン!~夏空の下、貴方に伝えたい~



両手を、強くグーの形で握りしめながら、叫ぶ。


私を信じて贈り出してくれた奏の為にも。


「大切だから。ずっとずっと大切だから。一緒に乗り越えたいから。

でも、奏は太一と違って馬鹿なの。ふらふらしちゃうの。


――――だから私、奏の所に戻るね」


「あはは。俺が負けそうだったから乗り込んでくれただけが。

まぁ、わかってたけどさ」



太一は私の頭を引き寄せると、強く強く抱きしめた。


「―――うん。ちゃんと奏の首に縄を付けててやれよ。深雪しか出来ないんだから」

「太一。―――好きだよ。苦しいよ。……苦しい」


「そんな事言ってたら、奏から奪うぞ?」


太一に頭をこつんと叩かれて、抱きしめられていた身体を離された。


「早く、行ってやれよ。泣いてるぞ、奏」

「あはは。うん。


甲子園、奏と二人で堂々と一番前の席で応援するからね」


私がそう笑うと、太一は爆笑した。