【完】3ポイント・ホームラン!~夏空の下、貴方に伝えたい~



「深雪ちゃん! 深雪ちゃん!」

こそこそと太一のいる応援席に向かっていたら、美緒ちゃんに呼びとめられた。

号泣するしたまま抱きついてきたので、ゆっくりと髪を撫でて抱きしめた。


「すごいね。―――凄いよね。一気に球場の空気を戻したよね」

「うん。嬉しい!」

ボロボロと泣く美緒ちゃんを抱きしめたまま、しばらく呆然と立ち尽くしていたら、
どたどたと全力で通路を走る音が聞こえてきた。





「深雪!」




息を切らして現れたのは、―――今日のヒーローだった。

さっきまで挨拶を終えたら、号泣する仲間たちと抱きあっていたはずのヒーローだ。


「太一! 太一!」


「来てくれるとは思わなかった。届いたよ、深雪の声」


泥だらけの顔から、こぼれ落ちそうな笑顔。

私は、今、一人で戦った太一の本当の顔と向き合った気がする。