奏も私も結局あまり身が入らないまま勉強会も終わり、私はお守りの修復作業へ入る。
先ほど太一から受け取った紙袋から取り出すと、確かにベルトの所から手が付き出ていて不気味だった。
椎田さんの言うとおり、エースのベルトから手が出てきたらおかしすぎるよね。
せっかくの幼稚園の時に着ていたスモッグだからこれだけは残してお守りを作りなおそう。
色褪せた青色だけど、奏の誕生日に、幼稚園校舎で塗った色鮮やかな青い空が浮かぶ用だった。
いつまでも色褪せない思い出を、包む。
気持ちも込めて一針一針と。
縫い合わせて完成したお守りを、ズボンに縫い付けた。
――ズボンを抱きしめると、お日様の下に立つ太一が浮かんできた。



