【完】3ポイント・ホームラン!~夏空の下、貴方に伝えたい~


「何で貴方が迎えに来るのよ」

案の上、椎田さんは不機嫌だった。

そんな素直な彼女が凄く羨ましいけど、にっこり笑って聞いた。


「私が嫌いだから怪我させたかった?」

「は?」

「だってそんな顔してるよ」

クスクスと笑ってしまったら、顔を真っ赤にして持っていたハンカチを投げつけられた。


「そうやって余裕ぶってるのが嫌いなの!」

「うん。自信がない自分が嫌だったから自信を持ってみたの」

「あんたなんか、ただの幼馴染じゃなかったら私と同じよ。太一君に見向きもされないんだから」

ポロポロ涙を流す彼女は、一体いつから太一が好きだったんだろう。

あんな反則までして勝ちたかったバスケを辞めて、太一と甲子園を目指す為にずっと隣にいたのかもしれない。


「うん。その通りだよ。だから私はこの位置が壊れるのが怖かったの」

「だから、太一くんに相談するふりをして繋ぎとめて、奏くんには思いも告げずに片思いし続けて。私から見たら貴方の方が卑怯でずるくて嫌な人なのに!」