「ウチの高校って浜松に勝てたことあったっけ?」
テスト前になると部活禁止になるウチの高校と、県ベスト3には入る部活強豪校の浜松では、レベルが違うってのに。
「そこまで言うなら、今度の練習試合で3ポイント決め巻くってやるよ」
「ほほう。キャプテン、言いますね」
オチャらけた後、また勉強に戻ろうとノートを見ると、ふっとノートに影が出来た。
顔を上げた時には既に遅し。
真っ赤な奏の顔がそこにあった。
「試合に勝てたら、キスするから」
……。
へ?
「あ、いや、3ポイント決めたらキスするにしよう」
「――ハードル下げたら格好悪いわよ」
「良いんだよ! 返事も要らん! これは今決まったことだから拒否権は、ない!」
茹でたこみたいな奏に言われたら、それ以上は何も言えなかった。
「じゃあ、俺はホームラン打とうかな」



