「ダンスの時だけよ、学校じゃ付けちゃ駄目だよって」
「太一のやつだな! 真面目ぶりやがって! うわー! まじかっこいい。つけたいつけたい」
テンションが上がった奏は、部屋中をくるくると回り出した。
こんなに喜んでくれるなら、太一も見れば良かったのに。
「あ、そうだ!」
今度は机の引き出しを上から順に開け出した。
適当に入れていたらしい机の中身は、奏らしくて笑ってしまう。
――てか、彼女は放置ですか。
「今度、ダンス見に行こうかな」
「テスト開けに行くよ!
見に来いよ。皆に紹介するし」
なかなか奇抜な子がいっぱいいるから苦手だったんだけど、やっぱ奏の踊る所は見たいし、勇気を出さねば。
「あった!」
奏が取りだしたのは箱に入ったままのピアッサーだった。



