「つまり、ね。このケーキはただ甘いだけで、酸味も苦味もはいってないでしょ?

恋の味はね、作ってる途中に幾つもの隠し味を入れていくんだ。

だからー……。」





「ふーん。」




美味しそうにケーキを食べている先輩を見ると

別に、甘いだけでもいいとも思う





「今回のテーマは夏の恋だから、この機会に美紅も外で恋を拾ってくるといいよ。」



「先輩、キザですね。」



「やだ。恥ずかしい。」





夏の恋…か