「おい!入学式終わったで。」





芳季が俺の体を強く揺さぶった。



「ん?」

どうやら俺は無意識のうちに眠りについていたようだ。



「入学式終わったで?」

と芳季が呆れた様子でもう一度言い放った。

俺は我に帰ったようにしっかり目を見開き、周囲を見渡した。






入学式セレモニーはすっかり終わっており、ざわざわと新入生たちが出口のほうに群がっている光景が目に入った。