「おい、健斗(けんと)ずっとそんな顔してんの?
大学生のスタートやで?もっと楽しそうな顔しろや!」

と気さくな親友芳季(よしき)が俺の顔を覗き混んだ。



「そうやな。」

と無愛想に口を尖らせて言葉を返した。



「ほんまどこまで後悔してるねん。」



芳季が言ったように、俺はとても悔いている。


この大学には入りたくなった。入るつもりなどさらさら
なかった。