偽りの君を愛した私を、誰かが馬鹿と思うかもしれない。


それでもあの一か月は私にとって、幸せで大切な時だった。








甘みが、頭の中を廻る。





苦みが、心の中を埋める。









偽りの君を愛している私を、君は馬鹿だねと笑うかもしれない。




それでもいい。








私の舌は、喉は、感覚は、心臓は


私の恋愛感情は





もうすでに、君の苦みに支配されたままなのだから。









END