その時だった…。 何か…誰かが近づいてくる気配がした。 その足音はあたしの目の前で止まった。 顔を隠してた手を退かして見ると、 そこにはピカピカな手入れがしてある黒い靴。 …見たことがある。 この靴に見覚えがある…。 「萌様…。」 あの時と…同じ声がした…。 お母さんとお父さんと離れ離れになると聞かされて、 イヤになって家から出てきて海で泣いてたとき… 『ここにいらっしゃいましたか。』 …あの時と同じ声が…。