チェス対決の後、


他の対決は、明日に持ち越された。
こんなに焦らされると…。

「…不安になるじゃん。」

あたしは、部屋でそんなことを考えながら
「…はぁ…。」

溜め息を付いた。




…それにしても…雷貴、どこ行ったんだろ…。

「野暮用がありますので、少々お待ちください。」
って言って、出掛けたきり、戻ってきてないんだよね。



「…散歩しちゃおっかな?
途中で会うかもだし。」

あたしの、この考えが…
後から、不幸として降りかかってくるなんて…
想いもしなかった…。