昨日二人で帰って来た道を
次は逆から二人で辿る
そしたらまた、まるで
違う景色を歩いてるみたい
「モモちゃん、前髪跳ねてる」
「え!う、うそ!」
恥ずかしい……
具体的に何処かわからなかったから、全体的に前髪を手で押さえつける
「はは、そしたら前見えないじゃん」
「だっ、だって……」
恥ずかしいんだよ
ケイトくんに、見られるのは
「かして」
スルッと、大きくて温かい手に手を取られる
それだけでもう、爆発しそうなくらい恥ずかしいのに
ケイトくんが私の前髪を触る
息を止めてしまう
黙って前を向いていたけど、焦点なんて合ってない
もうムリ
これ
いつまで続くの………
「はい、できた」
そう言って離させる手を
少し名残惜しく思ってしまうあたしは、
きっと、おかしいんだって