「大丈夫だよ、ナナ。これが一番いいの、あたしの家には…あたしには」
「モモ……」
「それに!あたしにはナナがいるもん!だから全然大丈夫!ナナがいてくれればそれでいいの」
それはあたしの本心だった
今までの中で、この状態が
あたしにとって、周りにとって
一番いい状態だった
だから
ナナは何も心配する必要なんかない
あたしは大丈夫だって精一杯伝えたつもり
「…そっか、ならいんだけど」
それでもナナはあまり納得してないんだろうな
だけどこれ以上踏み込んでこない
それがナナの優しさだってわかってる
「じゃあさ!どうだったの〜?ケイトくんと!」
「ど、どうって、普通に……」
その後は
ナナにいっぱい冷やかされながら、でも、さっきまでの事を全部話した
ナナは楽しそうに話を聞いてくれて
あたしも、楽しかった
すごくすごく
他のことなんて忘れるくらいに
今日は楽しかった

