さぁ、仕事。仕事。


隼人のおしゃべりをその辺にして、あたしは自分の仕事に取り掛かった。


次の授業で使う、教材たちの用意をしないと、他の生徒たちに影響する。


あたしの生徒たちは、自分のクラスだけじゃない。


担当している、クラスの生徒たちもだ。


そんなことを思いながら、キーボードを叩いていると、、、


「雫月先生。俺、、、この学校を、選んでよかったです」


隼人の言葉に、そう。とだけ返事を返し、あたしはまたパソコンに向った。


進路に悩んだ時。


俺は、雫月先生の顔が浮んだ。


最初は変な先公。だと思っていたが、俺なんかとちゃんと向き合ってくれた先公。


だから、俺は教師を目指した。


俺みたいなガキに、雫月先生みたいな教師になって、向き合い。と思ったから。


雫月先生と一緒に仕事して、再確認した。


俺の目指す教師は、雫月先生だ、と。


あたしは隼人がそんなことを思っていたなんて、知らなかった。