この時期、風邪が流行るって聞くもんなぁ。


後で、一喜にでも相談しよう。


そう思い、午後の診察の時に一喜が病室を訪れた時。


「最近、セキが出る。それに、喉が痛い」


すぐに、相談した。


「熱は?」

「ないと、思う」


一喜は、朝の検温を確認する。


「とりあえず、風邪薬を処方しておく。また何かあったら、すぐに言って」


あたしは医者である一喜の言葉に、素直に従った。


一喜が言ったように、その日の夕飯の時。


看護師はご飯と一緒に、薬も持ってきた。


その薬を飲んで、2、3日様子をみていたのだけれど、、、


風邪は、一向に良くならなかった。


むしろ、悪化しているように感じた。