ひらひらと ひらひらと

舞い散る桜の花びらは、

二人が歩む道に敷かれた、桜模様の絨毯。

二人は、腕を組み桜の木のトンネルをくぐる。

絶え間ない笑顔、そして笑い声

ねぇ、幸せってこういうことかなぁ。

女はなにげなくつぶやく

さあね。

男は少しとぼけた風に答える。

そして、男は、おもむろにジャケットの胸ポケットに手を入れる。

次の瞬間、男は拳銃を!!



「って、そんなのいや!!!」

と、私は絶叫する。

私が、原稿そっちのけで、妄想をノートにスケッチしていたら、美緒が勝手な加筆をしてきたのだ。

うぇーん、うぇーん。本当は泣きたいんだよ。

「だから、ヲタク女に恋愛は無理だって言ったじゃん。」

「まだ分からないじゃん~。まだ話したこともないのに・・・。」

火曜日の初出勤では、結局彼とはすれ違いすらしなかったんです。

ま、まあ、金曜か日曜にはきっと会えるよね。今から本当に緊張するなー。