彼はなぜだか、マンションには入らずにマンションの下で立ちすくんでいた。

雨の中の彼は、まるで絵画みたい・・・。

このままこの風景を額縁に入れて、飾りたいよ~。

こっそり写メ?!無理無理、撮影音のばかー。

とか、相当にヤバめな思考のもと、私は引き続きストーカー行為を続行!

彼は紫陽花の花をぼんやり眺めているようでした。

憂いを帯びた瞳。
カラス色の髪。
紫陽花と雨。

すべてが完璧に調和した風景に私はなおさらうっとりする。

そのまましばらく、私は彼に見とれていた。