ヲタク女と呼ばないで!

やばい・・・やばい・・・やばいよぉ~。

本当にやばいんです!

コミケに出す原稿を描きつつ、大学の期末試験&レポートやりつつ、来週からはバイトまで入ってるんです!

なのに、なんにも手がつかないよ・・・。

人生初めての恋なんです。

小学校のころ、担任の先生にあこがれていた程度の純粋少女なんです。

しょせんは一目惚れ、相手のことは何にも知りません。

でもでも、だからこそ色々考えちゃうものじゃないですか?

「ま、どうせヲタク女には叶わぬ恋だよ。」

ぐさっと、私の胸をロンギヌスの槍の一突きで貫いたのは、普段クールな美緒の一言だった。

「な、なんでだよ~。」

美緒はぐるりと私の部屋を見渡して、じろりと私を見る。

「ゲームヲタク」
ぐさっ。

「アニメヲタク」
ぐさっぐさっ。

「漫画ヲタク」
ぐさっぐさっぐさっ。

「そして801って。ヲタクのマスタークラスじゃん。ヨーダも驚きだよ。」
ばたっ。くぅ~。痛い、痛すぎる心がイタすぎる・・・。

「いいじゃん、マスタークラスだって。恋したって~。」
私は半泣きで必死の抵抗。

「ヲタク以外の話題ある?」
うっ・・・。

「カラオケでアニソン以外歌える?」
ぐっ・・・。

「自分の部屋を見せれる?っていうか、まともに話せる?」
ぐふっ・・・。私に反撃の余地など微塵すらもなかった。

いや、始めから戦う装備すら整っていなかったのかも・・・。

でもでもでも、何もそこまでトドメをささなくても~。