ヒラヒラ ヒラヒラ・・・


私の周りを桜の花びらが舞っていた。


空は透き通るように青くて、私たちの周りをたくさんの桜の木が取り囲んでいた。


桜の花びらは二人の出会いを祝福するかのように、可憐に空に向かい舞い上がる。


私の頬も桜の花びらのように桃色に染まっているのだろう・・・。


ここは二人だけが存在を許される空間。

二人はお互いを意識するように近づく。

背が高い彼の顔を覗き込むように見つめる私。
深く吸い込まれるような、くっきりした瞳をじっと見ていた。

少しだけ無造作にしたカラス色の髪が、余計に彼を神秘的な雰囲気にさせた。


これは恋。アダムとイヴの時代より、人を狂わせる魔性の炎。

これが恋。惹かれあう男と女の定め。


今ここで、キャンパスと絵の具でこの気持ちを表現できたらどれほど素晴らしい絵が描けるんだろう!


今ここで、恋愛漫画が描けるなら、どれほど共感を呼ぶストーリーが書けるんだろう!


私は、私の感情の波が心の砂浜に押し寄せるのが感じた。