ときには手を


泣くくらいなら早く言ってしまおう

ごくりと喉を鳴らすと口を開いた

「あ、あのね、今日昼休みに美化委員の会議があるんだって!え、えと隣の教室で!」

早口で言い終え、もうさっさとこの場を離れようとパッと身を翻したとき


「…どうも」


小さく呟いたような声が聞こえて思わず振り返る