ときには手を


もう一度窓の外を見て確信した

あれ、日高くんだ…

サボりかな?

なんて考えていると

少し動いた日高くんの体の隙間から

何かふわふわしたものが

え。なにあれ。

しばらく凝視していると

動き出したそれは日高くんの側から抜け出した

…ねこ、だぁ

その子は立ち上がると

おもむろに日高くんの顔の方に近付いていった

舐められいるようで身じろぎしたあと顔を腕でおおう

…寝てる?日高くん