そのまま、無言で連れられ
気付けば学校の玄関まで来ていた
「…帰んぞ。」
頭をぽんっと叩かれて
篤稀くんは靴箱から自分の靴を取る
「なんで……」
「あ?」
「なんで智哉の教室まで来たの…?」
そう問いかけると、
篤稀くんは一度考えて
口を開いた
「お前が馬鹿だから」
…はい??
わけが分からず篤稀くんを睨むと
篤稀くんは柔らかい表情で私を見た。
「……っ…」
駄目だ。
不覚にもドキッとしてしまった…
篤稀くんって
あんな表情するんだ……
私の質問に対する答えにはなってなかったけど
何故だか、とても安心した
