結局、私の隣の席が空いてるのをいいことに、担任も「工藤の席はそこな!」と言って
篤稀くんとお隣さんになってしまった
授業中も女の子たちはチラチラと視線をこっちに向けて来るし、
篤稀くんはずっと寝てるし、
早く休憩になってほしいと何度も願った
そして待ちに待った休憩。
私の思ったとおり、女の子たちは一斉に篤稀くんの席に来る。
私は逃げるようにこの場から離れて美晴の席に行った。
「篤稀くん!どこから来たの?」
「なんで転校してきたの?」
「私の隣の男子と席交代しなよ!」
女たちの質問攻めは止まらない。
「うわぁ……美晴、すごいね。あれ」
「はんっぱないね。」
遠い目で見つめる私と美晴。
なんか別世界にいるみたい…
