「だからありがとな。お前がいたから、俺は前を見れた。」

「......」

嬉しすぎて。

でも申し訳なくて。

私も、カツノリのために変わりたい。

そう思えた。

「あー!ちょっとウルウルきてるだろ!?もー!可愛い!イトちゃんだーいすき!ほらおいでっ♪」

「うっせえシスコン。」

顔面めがけてグーパンをお見舞いすると、カツノリは鼻をおさえ悶えた。

「いーたっ!まー、俺シスコンでいいや♪」

開き直りやがったぜコイツ。

二階に駆け上がろうと思ったけれど、カツノリの声に足を止めた。