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「......もういいの?」
結局。
今日も抜け出せなかった。
「...ふ..何。まだシたいの?」
まるでからかうようにあざ笑い、アキは言った。
「そんなわけっ!!」
「まあまあ。ムキになんなよ。じょーだん。」
「...帰る。」
「さよなら〜。」
「...っ」
アキは私がまた同じことを繰り返すとわかっている。
だから行為以外では私が不機嫌になろうと泣きわめこうとなんの興味ももたない。
まるで夏場が過ぎ必要とされなくなった秋の扇。
ねえアキ。
あの遠い日々にはこんなこと予想もしてなかったよね。
きっと私が今でも好きなのは。
もう何処にもいない、あの日々のアキなんだ。

