秋の扇


***

「......遅くね?」

死んだ目をした久しぶりのアキ。

「ごめんっ、ちょっと用事片付けてきたの。」

「へえ。」

特に興味もないんだろう。

そんな風に感じる。

「..シャチってさ、でか...っ、」

私との会話なんて必要ないかのように、アキはキスで遮る。

「もう黙れよ。」

鋭いその目で見られると、何も言えなくなる。

さからえない。