秋の扇


「..一緒、だったんだ?」

まずい。かもしれない。

「や!あの、クラスの買い出しで!ね!?」

「あ?..ああ。。」

少し不満そうな顔をしながらも、必死な私を察してくれたのか誤魔化しにのってくれたケイ。

「...まー、モノはなかったけどなー。」

両手の空いている私達に気付いてフォローまで。

「..そっか!買い出しとか、青春ぽくていいね!ウチの学校ないからさー、ね!セイナ!」

「......まーね。」

面倒くさそうにしていたケイが言った。

「あー。じゃ時間ないんでいーすか?」

「え..?あ、あ!邪魔してごめんね!」

ミワがミワらしくなく。

「いーえ。行くぞイト。」

「ケイっ?..ごめんミワ!また連絡する!」

ケイに半ば強引に手を引かれ、セイナの横で手を振るミワに言うと、ケイに引かれるままについて行った。