秋の扇


「...え」

まさか。

帰ったんじゃないの?

驚いて振り返ると、そこには紛れもないさっきまで一緒だったケイがいた。

でもケイにはミワの小さな声は届かなかったようで。

「...なにしてんだよ。本気なわけないだろ?来いよ。。」

真っ直ぐに私を見つめてそう言った。