秋の扇


中二の秋までクラスのみんなにいじられて三連続隣の席だった私達は。

四回目の席替えでさすがにもう..と先生によって離された。

初めは特に変化はみられなかったものの、目の前で隣の女子と笑うアキをみて嫉妬したり。

そんな姿を見ていたこともあるけれど。

私は相変わらず毎日どんどんアキを好きになって。

好きになればなるほど苦しくて。

会話の一つ一つが嫌われないか心配で。怖くて。

目は直視できなくなって。

五回目の席替えで運悪く更に端と端になってしまった私達は話す機会も急激に減って。

私も好きだからこそ恥ずかしいのもあって。

でも隣の女子と楽しそうなアキを見るたび寂しくて。

どんどん気持ちはすれ違っていった。