秋の扇


その夏祭りの夜に。

中学生になったアキは私を家まで送り届けてくれるようになって。

帰り際に最高に照れながらくれた初めてのキスは、痛いくらいに幸せがこみあげた。

「めちゃくちゃキスしてたよね、私達。」

「えー!そこいくか!?今夏祭りの話で..」

焦るミワを気にせず、私は笑った。

「..幸せだったね。」

「......あたし、さ。」

「うん。」

「やっぱりケイが好きだよ。」

「..うん。」

そう言って柄にも無くミワは切ない笑顔を見せた。