秋の扇


中二になったら今度はケイだけが別のクラスで。

私は小四ぶりにアキと同じクラスで幸せだった。

お互いにやっとなれた!なんて喜んだのが懐かしい。

だけどケイとは次第に距離が遠くなりあまり関わりもなくなっていた。

そんな中二ライフを過ごしていたある日。

中二のミワが少し恥ずかしそうに私を呼び出した。

『あたし、ケイと付き合うことになった。』

あのときのミワの可愛い照れ顔は多分この先もずっと覚えていると思う。

メールだったけれど、ケイから好きだと言ってくれたとミワから聞いた。

ずっと変わっていなかったミワの気持ちを知っていたから、嬉しすぎてなぜか私が泣いたのをミワが驚きながら、でもどこか嬉しそうになぐさめてくれた。

元々アキとケイは家が近所で仲が良かったのは知っていたから、ダブルデートだ!なんて浮かれていた。

当時アキもケイからすでに報告されていたらしく、私達が集まるのに話は早かった。