「そういえば、瑠璃は?」 麟が千恵子に尋ねた瞬間、草むらから瑠璃が出てきた。 瑠璃は麟の母が拾ってきた妖の雌猫で、 神楽家に住み着いている。 麟の両親があの夜、妖退治にいった時も一緒に居たらしい。 「麟、お帰り」 「ただいま」 「術は上達した?」 瑠璃に聞かれ、麟は言葉が詰まる。 麟が、いや、まぁ…その…と誤魔化していると、由来が、術に失敗して土手を転がり落ちましたよね。とサラっと言った。