─────…
昼休みが終わった後から、天気が急に悪くなってきた。
真っ黒な雲が近づいているあたり、帰りには雨が降りそうだ。
そんなこと分かっているのに、何故か気分が沈むのはなんでなんだろう。
天気予報が外れたから?
傘を忘れたから?
じめじめした空気が肌を撫でるから?
どれを取っても、何となく納得する理由にはならないような気がした。
そんな放課後。
昇降口まで来ると、やはり傘を忘れた人が多いようで、誰かに入れてもらうか、鞄を頭にのせて走っていく生徒が多く見られた。
それをボーッと眺める自分。
どれくらいそうしていただろうか。
人もまばらになった頃、私は誰かに肩を叩かれた。

