屋上で待ってる






週が明けて、また一段と暑い月曜日がやって来た。



教室のクーラーは節電の為につけていないため、ただの授業でも汗が吹き出てくる。




致し方無いことだけど、やっぱりこの暑さを恨んでしまう。



暑さのせいで、授業に集中しようとしてもできないんだから。






……なーんて、ね。





暑さのせいにしてみたけど、集中できない理由は別にある。




私はボーッと考えながら、事務的にノートを写した。




昨日のことだった。



蓮の彼女である瀬川さんから、メールが届いた。



"今度の戸川くんの誕生日プレゼント、戸川くんが喜びそうなものって何かありませんか?"



予測はしていたけど、本当に相談してくるとは。



瀬川さんは、決して悪気があったわけじゃない。むしろいい子だ。



ただ、何でもかんでも私に相談するのは如何なものかとも思う。


他に友達も居るだろうに。



メールをみたとき、やっぱり心の醜い感情は消えず、返信を躊躇って今日に至る。



…きっと待ってんだろうなぁ。




そうしてため息をつくと同時に、私は露村先輩を思い浮かべた。


こうしたことがあると、放課後先輩に愚痴ることが日課になっている。