〜卒業〜

L○NEを開いた。

最近トークしたのは僕の彼女だった。

(病気だということを言うべきだろうか…。)

もし、病気だということを彼女が知ったら今までどおりに接してくれるだろうか。

僕は、病気だからといって大切に扱われるのは嫌だ。

でも、言わなかったら?

言わないまま僕が死んだら、きっと悲しむ。

彼女の泣き顔は見たくない。




―L○NE―

メールの着信音がなり急いでページを開くと彼女からだった。

[大丈夫?先生からは風邪だってきいたけど…。心配でさ。]

僕は伝えるべきか迷った。

悩んだ末の結論は

[驚かないでね。僕は風邪じゃないんだ。白血病ていう病気なんだ。今は、病院。今まで言わなくてごめん…。]

彼女の返信は早かった。

[ほんとに?なんで言ってくれなかったの?私は、拓也の彼女なのに…。そんなに、信用できないの?]

信用できないわけじゃない。

急いで、メールを返した。

[信用してないからじゃない。言ったら今までどおりに接してくれないと思ったから。
病気だからっていって特別扱いされたくなかったんだ。彼女だから、大切にしたいんだ。