「じゃー今から修学旅行の班を決めるぞー!!!」



はかまっちゃんのデカイ声が、教室に響く。



はかまっちゃんとはうちの担任の50代前半のおっちゃん。




違うクラスの人達は怖い先生って言ってるけど、意外と優しい先生。



まぁ、怒るとこわいけどね。



9月の前半と言っても、まだまだ暑い。でも、修学旅行の班決めなら全然オッケー!





急に教室がざわめきだす。





「萌花!一緒の班になろ!!」


「いいよ!なろなろ~」




そんな声が聞こえてくる。





すると、先生が教卓をバン!と叩いた。




その音にビックリして、教室は静まりかえる。




「静かに!!じゃあ今から自由に行動して決めろ。決まった班は座ってけ、決まってない班は立っとれ。じゃあ、はじめ!!!」




すると、みんな机から立ち上がる。





だから、うちもみんなと一緒に立ち上がる。と、ほぼ同時に・・・






「なっちゃーん!一緒の班になろ!」



という、可愛い声が聞こえた。



なっちゃんとはうち
如月 菜津の基本的なあだ名。



ほとんどの人に、そう呼ばれてる。




「あ、いいよいいよ!なろ!!」



「ありがとう!やった~!!」



この可愛らしい子は、うちの大親友の
加藤 千夏。





小学1年生のころからずっと仲良し!





そしてうちは、ちーちゃんと呼んでいる。




だけど、ちーちゃんって呼んでるのはうちくらいしかいない。





どうでもいいか。