すると私はボーっとしている自分に気付き、重い腰を持ち上げた。腰は持ち上がったものの、後からくる尻がなかなか思うように持ち上がらないのが、少し理不尽だった。そしてテーブルの上に散らばっている残骸をかき集め、それをまとめてゴミ箱に押し込んだ。しかし、なぜかその残骸を捨てた後、心に大きな穴が開いたような気がした。たかがゴミなのに、それに何かが入っていた。その証拠に、捨てる時に、私の手が躊躇うかのようにゴミ箱の上で止まり、そのゴミはたまたま手を滑らせてから入ったのだ。そして山のように溢れたゴミが落ちないように、ふたで思い切り押した。そんなことをして、クリスマスプレゼントの包装だけを解いて、その中身を確認せずにいつの間にか年を越して、部屋の隅に置くと知らず知らずのうちに押入れの奥へと移り、何も知らずに一年二年と過ぎてしまうような、何か物悲しいものであるが、しょうがないという後ろめたい気持ちが心のどこかにあり、しかし結局は忘れ去られる。そんな気がして私はふたを開けて自分の気持ちを再確認をしようとしたが、ふたに触れたところで私の手は止まった。こんなことをして、何になるか。勝手な妄想にまんまと飲み込まれるところであった。
私は台所から出ると、電気を消し、居間を後にした。
廊下はひんやりとしており、もう一枚着ていないと風邪を引きそうであった。肌に触れる月明かりだけは冷たくなく、暖かくもなかった。その月明かりを頼りに階段を登り、主寝室に入った。
部屋に入ると、廊下のように月明かりがこの主寝室に差し込み、空気が澄み切って浮いている埃さえも見えるほどであったが、少し酒の臭いが充満していた。さっきは気付かなかったが、昇は酒を含んでいたのだ。自棄のみをしたのではないと思うが、そのおかげで考えられる猶予ができたのだろう。昇はぐっすりと眠っており、静かにいびきを立てていた。
私は台所から出ると、電気を消し、居間を後にした。
廊下はひんやりとしており、もう一枚着ていないと風邪を引きそうであった。肌に触れる月明かりだけは冷たくなく、暖かくもなかった。その月明かりを頼りに階段を登り、主寝室に入った。
部屋に入ると、廊下のように月明かりがこの主寝室に差し込み、空気が澄み切って浮いている埃さえも見えるほどであったが、少し酒の臭いが充満していた。さっきは気付かなかったが、昇は酒を含んでいたのだ。自棄のみをしたのではないと思うが、そのおかげで考えられる猶予ができたのだろう。昇はぐっすりと眠っており、静かにいびきを立てていた。


