庭師とお姫様 (naturally番外編)


こうしてひとしきりカイの腕の中で泣きじゃくり、少しだけ気持ちが軽くなった。


その間なにも言わずにリザに胸を貸してくれていたカイに、リザは意を決したようにショウの描いた絵を見せる。


「……なんだ、これ?」

「家族の絵。……ショウが描いたの」

「…………」


それを聞いて何やら察したのか、カイは口を閉ざしたままその絵を見つめていた。


「僕はお父さんとお母さんの本当の子どもじゃないからって……」

「……まったく。子どもの癖に変な気遣いやがって」


こう言いながら再び涙ぐみ始めるリザの肩を、カイは力強く抱き寄せる。


時間はたっぷりある。だから焦らなくていい。
そんな励ましも、今のリザには逆効果になりそうで言えなかった。


「わたし、どうしたらショウと仲良くなれるかわからない……」


咽びながら絞り出したリザの言葉を、カイは今はただ黙って受け止めるのだった。