その日の夜。
ショウが眠った頃合いを見計らって、
「……何かあったのか?」
話を切りだしてきたのは、意外にもカイの方からだった。
「なんか様子がおかしいぞ。熱でもあるんじゃないか?」
ソファーにもたれてボンヤリしていたリザの隣に座り、その額に自分のものを重ねてみる。
特に熱いわけでも無いことに安心したのも束の間。
「えっ! なんで泣いて……って、わっ!」
間近にあるリザの瞳にはみるみるうちに涙が溜まり、驚いて慌てふためくカイの胸にたまらずギュッと抱き付いた。
そのまま腕の中で泣き続けるリザの背中を、優しい手つきで撫でていく。
かつて初めて彼の前で泣いてしまった時と同じで、カイの手はリザに安心感を与えてくれる。
それを皮切りに、リザの中の不安や焦りが一気に涙になって溢れ出したのだった。

