聞き慣れた名前なのに、姫の声で呼ばれただけで特別なモノのように感じるから不思議だ。
そんな照れくさい感情を誤魔化すように、
「じゃあ俺の一番大切な言葉も教えてください」
姫の言葉を借りながらその名前を尋ねた。
カイの時と違って、密偵の任を受けた時点で予備知識として王家の人間関係や名前は把握している。
それをカイが敢えて聞いたのは、この新しい土地で自分の奥さんとして暮らしていく為の名前として尋ねたのだ。
その意図を汲んだ姫は少しの間、黙ったまま瞳を閉ざす。
「リザ……。王家に引き取られるまでの間、市井で母と暮らしていた時に母や周りの人たちからこう呼ばれていたんです」
今までの中で最も幸福だった時間を過ごした名前を、これから共に幸福を紡いでいくカイに告げる。
そんな照れくさい感情を誤魔化すように、
「じゃあ俺の一番大切な言葉も教えてください」
姫の言葉を借りながらその名前を尋ねた。
カイの時と違って、密偵の任を受けた時点で予備知識として王家の人間関係や名前は把握している。
それをカイが敢えて聞いたのは、この新しい土地で自分の奥さんとして暮らしていく為の名前として尋ねたのだ。
その意図を汲んだ姫は少しの間、黙ったまま瞳を閉ざす。
「リザ……。王家に引き取られるまでの間、市井で母と暮らしていた時に母や周りの人たちからこう呼ばれていたんです」
今までの中で最も幸福だった時間を過ごした名前を、これから共に幸福を紡いでいくカイに告げる。

